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Rails
踏切越し向こうの方か
ゆっくりと近付いてくる笑顔に
少し安心して歩き出す
一瞬何もかもがタイムスリップしたように
胸に仕舞っていた時計が
軽快なリズムで動き出すんだ
「変わらないな。」「お前もな。」
会話と会話の隙間に
言葉にならない想いを漂わせ
相変わらず言うんだ
『最近どう?』
なぁ俺たちはあれから
どれだけ大人になれたのかな
少しも辛くはなかった
横を見ればお前がいたから
なぁ俺たちはあれから
どれだけ子供に戻れたかな
結局今も歌ってんだろう?
左手のマメはまだ消えないまま
一通りを笑い飛ばした後
またなと振り返り
次の言葉は電車の音にかき消されたんだ
不思議だな
さっきまで不安に思っていたことが
ちっぽけなものに思えてきて
体が軽くなっていた
なぁ俺たちはあれから
どれだけ大人になれたのかな
増えた責任や義務さえ
笑い話に変えてしまおう
なぁ俺たちはあれから
どれだけ子供に戻れたかな
歌う歌は変わっても
その笑い方はあの頃のまま
なぁ俺たちはあれから
どれだけ大人になれたのかな
少しも怖くはなった
なぁ俺たちはあれから
どれだけ子供に戻れたかな
結局今も歌っているよ
古傷が勲章に変わってく
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