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ラーメン3
あれから
どれくらいの月日が立ったのかな
僕と君がこの街を離れて
空き地になってしまった場所には
アパートの影がぼんやり見えていた
歩く速度は出来るだけゆっくりで
二人の時間を取り戻すように
あの角を曲がれば
いつもの場所
この味が僕らの
心を解いてゆく
胃袋は小さくなってしまったけど
頼まずにはいられない
「替え玉一つ」
泣いてるように見えた君の笑顔が
湯気の向こう側消えてくゆく
どれだけ離れていても
いつもの場所
そう呼べる今に
「ありがとう」と一言
出来れば最後に
君と来たかったけど
あの時に言えなかった
言葉を置いてくよ
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