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小松菜買ってきて
ポストの隙間に隠れていた
小さなチラシ今日は特売日
わかったよ今日の夕飯は僕が作るから
買い物君に任せたよ
献立を決めて
お米を研いで
玄関を出て行く君を引き止めて
小松菜買ってきてと言った僕に
親指をグッと立てて笑った
愛してるよなんて言ったのは
どれくらい前だろう
その分言葉以上に伝わることも増えたのかな
お味噌汁がぐつぐつと煮えてきた頃
帰ってきた君を見て
「いや、それ。ほうれん草だよ。。」
あははと二人で笑い合って
もう一度別のおつかい頼んでみる
今度は白菜も宜しくと言った僕に
食い気味に親指を立てるんだ
メモ帳は持った
財布はもちろん
玄関を出て行く君を見つめて
むしろ次は何を買ってきてくれるかと
期待している僕がいた
ありがとうはなるべく丁寧に
伝えているよ
だって君がいて僕がいるからこその
今があるから
愛してるよなんて言ったのは
どれくらい前だろう
その分言葉以上に伝わることも増えたのかな
「ただいまー」と帰った君の右手
よく見てみると
ケーキの箱が見えてきた時は
笑い過ぎて泣いてしまった
嗚呼これが 愛ってやつなのかい?
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